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田中義幸著「一般社団法人、一般財団法人の税務・会計Q&A相談事例100」(定価 本体2,500円+税)が第一法規㈱より発刊されました。

は し が き

一般社団法人・一般財団法人の制度を考えるとき、キーになるのは何か。私は法律の条文の数を挙げたいと思います。一般社団法人・一般財団法人は、350条近い条文を備えています。かつての民法34条法人時代の社団法人・財団法人には、わずか50条ほどの民法の規定しかありませんでした。他の法人の条文を数えると、NPO法人は80条、宗教法人は90条、学校法人は50条、社会福祉法人は50条です。

 

どうです。非営利法人の中では、一般社団・財団法人が群を抜いて多くの条文を有していることがわかるでしょう。これが何を意味するか。一般社団法人・一般財団法人は行政の関与を全く受けない分、自己規律のための規定が必要だったということです。ひるがえって、他の法人が少ない条文で済んでいるのは、条文のスキマを行政の監督が埋めているからです。

 

一般社団法人・一般財団法人には、条文が多いことによる、運営のやりやすさと隣り合わせに、やりにくさも存在します。法律で細かいところまで規定されている分、運営のやりやすさがある一方で、勝手にできない運営のやりにくさもあるというわけです。

 

ところで、営利法人の代表格である会社法の条文数は1,000条ですから、一般社団・財団法人法の3倍近くあります。この違いの意味は何か。一言でいうと、法人を所有する仕組みがあるか、ないかです。一般社団法人・一般財団法人には法人を所有する仕組みが全くないのに対して、会社には法人を所有する仕組みが横溢していて、その仕組みを構成する株式や持分に関する規定の多さが会社法の条文数に表れています。

(以下略)